ピロリ菌は、他の菌が生きていけない胃のなかにいるラセン形の細菌で、胃粘膜に生息しています。
胃・十二指腸の患者さんは、ピロリ菌に感染していることが多く、潰瘍の再発や治りにくさにピロリ菌が関係していることがわかっています。
40歳以上では約80%の人がピロリ菌に感染しています。
除菌に成功すると潰瘍の再発が抑制されます。
培養法―ピロリ菌を培養する。
迅速ウレアーゼ法− ピロリ菌が分泌するウレアーゼの働きで作られるNH3(アンモニア)の有無。
組織鏡検法−顕微鏡でピロリ菌いるかどうか調べる(当院)。
呼気を採集しピロリ菌が分泌するウレアーゼのはたらきで作られる二酸化炭素(CO2)の量を調べる(当院)。
尿・血液中のピロリ菌にたいする抗体の有無。
※感染したからといって、潰瘍や胃がんが必ず発症するわけではありません。
2種類の抗生物質とプロトンポンプ阻害剤の3種類のお薬を1週間飲むだけです。
これだけで約90%の方は除菌に成功します。
10%の人に下痢などの副作用がおこることがありますが、それよりも除菌治療によって、
再発を繰り返していた潰瘍が治ったという多くの実例によりその有用性は大変高いものがあります。
最近では、胃がんの予防・再発予防にも有効ではないかと検討されています。